別にヒーローは強くなんかなくていい。
戦時、やなせたかし先生は飢えに苦しみながらも、
正義の戦争だと信じて戦ったそうです。
ところが、終戦を 境に自分たちの正義は一変。
そして、そこに弟の戦死が重なります。
「なぜ自分は生き残 ったのか、何のために生きるのか」
そんな問いがやなせさんに突きつけられたと言います。
やなせたかし先生には、もう1つのアンパンマンの物語があります。
それは、おなかがすいて たおれそうになったとき現れた不格好なヒーローで、
アンパンでできた顔を食べさせます。
自分を犠牲にしてまでだれかを救うヒーロー。
このアニメには正義とは何か、生きるとは何かという
やなせたかし先生の大切な思いが込められているのです。